木曽日本弦楽器 ピックギター No.100 アーチトップ一体型ピックアップ取り付け加工

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木曽日弦のピックギターNo.100です。型番やバインディングの豪華さから当時のフラッグシップモデルだったのではないでしょうか?LIVEでの使用のためにアーチトップブリッジ一体型ピックアップをマウントしますが加工が必要となってきますのでその御依頼です。

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専用ゲージでオクターブポイントを計測します。

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永年使用されてブリッジ跡が焼けていますがオクターブポイントをこんなに大きくズレたまま使用されていたようです。

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新しいブリッジの底辺をこのギターのアーチにピッタリ合うように加工していきます。

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こちらはオーナー様所有のビンテージナショナルのブリッジです。このブリッジサドルを計測して一体型ピックアップの形状を作成していきます。

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FISH MAN製のアーチトップ一体型ピックアップはサドル形状がフラットなままですね。カスタマイズが前提とされていますので形状を書き写していきます。

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ヤスリで加工していきます。

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ヴィンテージナショナルのオリジナルブリッジと同じ形状に仕上がりました。

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ブリッジはトップの形状通りにピッタリと合っています。この仕上げが良くないと弦振動をトップ材に伝達するパフォーマンス精度が下がります。

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サドル部分もオクターヴ加工された形状にカスタマイズできました。

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ここで木工部分の加工に入ります。なぜかズレたポイントにマウントされたストラップピンを適正な位置に移動させます。

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ビス穴が残りますので埋木加工していきましょう。

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マホガニー材のブランクから木片を切り出します。

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ナイフでざっくりと切り出します。

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その後ビス穴ピッタリに仕上げます。

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接着剤を塗布して打ち込みます。

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余分な所をカット。

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着色します。

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クリアでタッチアップ塗装を施し、乾燥を待ってサンディングに入ります。スクレーパーで削ぎ落とし。

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ペーパーで傷を消していきます。

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水研ぎ工程。

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コンパウンドで磨き上げます。

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埋木工程は完了です。

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弦アースを落とす為にテールピースで隠れるところにアース穴を開けます。

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こちらはジャックマウント用の穴あけ工程。

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ヤスリで仕上げます。

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アースを落としてジャックを取り付けます。

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通常のフルアコ等のジャックの位置と同じ所にマウントしました。

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ストラップピンを取り付けます。ドリルで下穴を開けておきます。

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ネックヒールに取り付け完了。

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ボディ厚のセンターにエンドピン穴を開けます。

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エンドピンも取り付け完了です。これで抱えた時のボディバランスもUPしました。

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取り外していたピックガードを取り付けます。それにしてもオリジナリティ溢れるデザインのPGですね。

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全体をチェックしてリペア完了です。かなり昔の話ですが木曽ギターといえば元憂歌団の木村サンを思い出しますね。それにしても古いギターにはやはり何ともいえない魅力があります。PUもマウントされたのでいろんなステージで活躍されるのでしょう。