Stafford SAD-1000 弦高下げメンテナンス
クロサワ楽器オリジナルブランド「スタッフォード」の人気モデルSAD-1000。ハイポジションでのバレーコードが楽になるように弦高を下げて欲しいとの依頼です。今回は弦高下げメンテナンスのリペアですので作業的にも数時間で終了する事から出張でのお仕事になりました。
まずはトラスロッドを回して順反りを修正します。
トラスロッドを回す前のチェック時の弦高です。現状の弦高は6弦12フレット上で約2.6mm。
同じく1弦側の弦高は12フレット上で約2.1mm。
けして弦高は高すぎと言うわけではありませんがこのポイントで0.1mm下がるだけでもプレイヤビリティは飛躍的に向上します。オーナー様のピッキングのアタック感を聴かせていただき考慮した結果、まだまだ弦高は下げれると判断しました。
弦高下げの分を算出してサドルの底辺を削り取っていきます。バイスのトップの平面性も忘れずチェックします。
数種類のヤスリでサドルの底辺を削りフラットに仕上げます。
ナットの弦溝角度調整。0.12~のライトゲージから0.13~のミディアムゲージに変更したので弦溝が狭い状態を修正しました。
調整後の弦高は6弦12フレット上で約2.0~2.1mm。
同じく1弦側の弦高は12フレット上で約1.6mm。
各部チェックしてリペア終了です。弦高を下げるとボリュームは少し小さくなりますがその分チューニングが安定してきますし、何よりも肩の力が抜けて弦へのタッチが良くなります。オーナー様も自らが奏でたトーンの向上に驚いておられました。