Ovation 1999 Collectors’ Edition ミッドデプスボディ剥がれ&サドルオフセット加工

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ウォーターフォールブビンガのトップが美しい1999年のオベーションのコレクターシリーズです。ボール状のバックが剥がれている箇所のリペアとネックバインディングの一部接着、現状サドルのオクターブ補正オフセット加工のリペアです。

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ボディ内部の様子。ブレーシングの不具合はなく、ライニングとトップ板もキッチリと接着されていますのでバックボールとライニングが剥がれたことが確認できました。

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ボディの剥がれ部分。30cm以上にわたって剥がれています。木材ではないのでタイトボンドは使用しません。念の為に現在の輸入元の中尾貿易様に問い合わせて接着剤の種類をリサーチしました。(丁寧な対応をして頂いた中尾貿易様、誠にありがとうございました)

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ボール状のバックなのでギターをネックジグを使用して固定します。

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接着剤にはエポキシ系を使用しました。クランプ直後は接着剤が溢れてきますので丁寧に除去します。

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クランプをかけて24時間固着を待ちます。

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ブラックのスーパーグルーです。

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剥がれ部分は接着されましたが剥げ跡がわかってしまいますのでスーパーグルーで修正します。

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パッと見ただけでは割れは無かったかのように仕上がりました。

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ネックバインディングの剥がれ部分には専用接着剤を使用します。

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テ-プで留めて24時間、固着を待ちます。

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現状のサドルです。

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現状の弦高は6弦12フレット上で約2.5~2.6mm。けして高い状態ではないですがオーナー様のタッチを拝見させて頂いたところ、とても柔らかい感じでしたので弦高は下げれると判断しました。

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同じく1弦側の弦高は12フレット上で約2.3~2.4mm。

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ブリッジにイントネーターを取り付けてオクターブチューニングの位置を計測します。

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計測したオクターブ補正位置をサドル材に書き写し、各弦ごとにサドルの頂点を削りだしてオフセットサドルを作成します。

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#1500から始めて最終的に#12000まで番数をあげて磨いていきます。

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サドルはこのようにPUと一体になる仕組みになっています。

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オフセットサドルの完成。

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弦高はかなり弾きやすいセッティングの6弦12フレット上で約2.0~2.1mm。

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同じく1弦は12フレット上で約1.5~1.6mmくらいで調整。このギターはネックのセット角やブリッジの角度などからかなり低いセッティングが可能でした。

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話は変わりますがこのラベルはなんとも素敵なデザインですね。オフホワイトに金文字そして朱色のアクセント。デザイナーのセンスを感じます。

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全体をチェックしてリペア完了です。オベーションの中でもなかなかの価格帯モデルだけあって生音でも素晴らしいトーンをしています。