Taylor 307-GB Big Baby メンテナンス
Taylor 307-GB Big Babyです。ボルトオンネックの面白いモデルですね。長年使用してなかったようですのでメンテナンスする事になりました。
現状の弦高は6弦12フレット上で約3.0mm。少し高い状態ですね。オーナー様はとても柔らかいタッチの持ち主です。かなり低めのアクションをご希望です。
同じく1弦側の弦高は12フレット上で約2.5mm。
こんな風にボルトオンネックになっています。簡単にネックリセット出来るのでシムを入れてネック角度調整します。
ネックポケットの中のマホガニープレートにだけネックが載っているようです。
薄いペーパーでシムを作ります。
0.05mmのシムを2枚入れました。
フィンガーボードには長年の汚れが溜まっています。
揮発性の高いZIPPO OILでクリーニングします。
フレットは錆付いています。このままではサスティンに影響がありますので磨いていきます。
スチールウールで磨きコンパウンドで仕上げます。
ボルト穴もクリーニング。
仕上げにレモンオイルをたっぷりと浸透させて保湿します。
ブリッジにもレモンオイルで保湿します。
指板とフレットのクリーニングは完了しました。
ピカピカに光るフレットはトーンに曇りも無くサスティンも向上します。
ここでトラスロッド調整しておきます。その後、算出した高さになるようにサドルの弦高調整に入ります。
数種類のヤスリでサドルの底辺を削りフラットに仕上げます。
仕上げはフラットファイルで滑らかに。
サドル底辺は平面性を出す仕上げが音に影響しますのでとても大事です。
サドル弦高調整の完了。
最終的に弦高は6弦12F上で約2.25mm。オーナー様のご希望通り低めのセッティングに仕上げました。オーナー様はとても柔らかいタッチの持ち主です。このセッテイングでもバズりません。
同じく1弦側の弦高は12フレット上で約1.6mm。元の弦高はかなり高めでしたのでプレイヤビリティは格段に向上しています。
全体をチェックしてリペア完了です。実はこのギターお子様でも弾けるようにメンテして欲しいとの依頼でした。お子様がさわるとの事ですのでボディもピカピカにクリーニングしました。その方が気持ちいいものですし手に取りたくなるものですからね。弦高も低く握りやすいので握力の少ない方でもストレス無く弾けるでしょう。