Takamine Order-Made 弦高調整&ストラップピン跡埋めタッチアップ

DSCF5418

オーナー様が自ら注文して制作されたタカミネのオーダーメイドモデル。弦高を下げる調整とストラップピン移動で開いたままの穴を塞ぐことになりました。

DSCF5417

ストラップピンの穴は結構目立ってしまいますね。

DSCF5419

穴を塞ぐ材をホンジュラスマホガニーから切り出します。

DSCF5420

少しずつ整形していきます。

DSCF5421

ボール盤で回転させながら円筒状に削っていきます。

DSCF5422

ピン穴にたっぷりとタイトボンドを注入します。

DSCF5423

マホ材を接着。

DSCF5523

接着固定したら余分な所をカットします。

DSCF5525

整形後、着色に入ります。

DSCF5526

数日かけて少しずつラッカーを塗り盛り上げていきます。

DSCF5660

その後、ラッカーを数日間、充分に乾かしてから削り取り仕上げに入ります。

DSCF5661

余分なラッカーを削り取りサンドペーパーの番数を上げて滑らかにしていきます。

DSCF5662

最後はコンパウンドでピカピカに仕上げます。

DSCF5663

埋め木の完了です。

DSCF5665

現状の弦高は6弦12フレット上で約2.6mm。オーナー様のタッチはとても柔らかい感じでしたのでまだ弦高は下げれると判断しました。

DSCF5666

同じく1弦側の弦高は12フレット上で約2.25mm。

DSCF5667

1~2弦と3~6弦のサドルが分離しているタイプのブリッジ。

DSCF5668

フィンガーボードのRも計測しておきます。

DSCF5671

オーダーモノですので丁寧な作りですね。ラジアル通りにサドルトップは仕上げられています。

DSCF5672

マスキングテープに分離しているサドルを乗せてズレないようにします。長年のノウハウから弦高下げの分を算出してサドルの底辺を削り取っていきます。

DSCF5673

数種類のヤスリでサドルの底辺を削りフラットに仕上げます。

DSCF5674

1~2弦用のサドルも同じように底辺を削りフラットに仕上げます。

DSCF5675

サドル底辺は平面性を出す仕上げが音に影響しますのでとても大事です。

DSCF5678

分離サドルですが調整時にズレる事も無く、サドルトップはフィンガーボードと同じRで仕上げてあります。

DSCF5676

最終的に弦高は6弦12F上で約2.0mm。

DSCF5677

同じく1弦側の弦高は12フレット上で約1.8mm。元の弦高から比べるとプレイヤビリティは格段に向上しています。

DSCF5679

全体をチェックしてリペア完了です。オーダーメイド物でしたので丁寧な作りのギターでした。オーナー様のプレイに合わせた調整を施しましたので完璧な自分専用ギターになりましたね。