Gibson Les Paul Special TV Yellow ネック折れ&スイッチ接点不良
ギブソンのTVイエローのスペシャルです。まだTVが白黒の時代にフラットボディのギターを白く見せるために考案されたカラーがTVイエローですね。映像に映るのが前提のギターってなんかカッコイイですね。さてギブソンによくあるネック折れです。2度目の折れとのことですが比較的キレイな割れ口ですので補強なしの接着のみと見た目で折れているのが解ってもOKとの事なので簡単なタッチアップでの仕上げとなりました。スイッチの接点不良もクリーニングで修正します。
1度目の折れ箇所も確認できますね。今回はちがう箇所が折れてしまったようです。
クランプを用意して留め方をリハーサルしておきます。
ネック折れの裂け目にタイトボンドを流し込みます。とにかくまんべんなく奥まで接着剤を塗らなければ接着不良になってしまいますので根気強くいろんな方法で接着剤を流し込みます。
クランプしていくとボンドが溢れてきますので乾かない内に濡れた布で拭き取ります。
クランプして72時間程経過を待ちます。
72時間程経過を待った後に一度、弦を張ってネックにテンションをかけます。接着不良があればこの時点で不具合が発生しますので24時間様子を見ます。
接着の強度は大丈夫のようです。それではタッチアップ塗装に入ります。指で段差を感じないようになるまで折れ箇所をサンディングします。
前の折れ箇所の段ズレも指で段差を感じないようになるまでサンディング。
数日掛けてラッカーを盛っていきます。
充分に乾かした後に仕上げに入ります。サンドペーパーの番数を上げて滑らかにしていきます。
最後はコンパウンドでピカピカに仕上げます。
ネック折れリペア完了しました。
割れのために付き板の塗装にしわが入っています。塗装も施せばこのしわを隠すことも出来ますが今回はタッチアップでの仕上げですので簡易的に磨いて目立たなくさせます。
段階的に磨いていきます。
コンパウンドで仕上げます。
艶が出てきて塗装しわもわかりづらくなりました。
接触不良のトグルスイッチ。このタイプは構造的にほとんどの不具合は折れでもない限り修正できます。
全体的にチェックしてリペア完了です。ギブソンはネック折れがとても多いですがほとんどの場合は弾けるギターとして復活します。折れた場合は早めに的確な処置をおススメします。