Epiphone ES-175 Reissue ナット作成交換・セットアップ
現行モデルのエピフォン版ES-175です。コストパフォーマンスに優れたモデルですが各部のセットアップが甘いのでフィットさせ、ナットの素材を変更して音質向上を狙います。弦のビビリの他共鳴しているポイントがあるので探して修正していきます。
現状は少しビビリが発生していますのでほんの少し高くセッティングしましょう。現状の弦高は6弦12フレット上で約2.0mm。
同じく1弦側の弦高は12フレット上で約2.0mm。
オリジナルはプラスチックナット。取り外しましょう。
木片を当ててハンマーで軽く叩いてナットをはずします。
ナットスロットに付着している接着剤の残りをマイクロノミで除去します。
Nut Seating Filesのギブソン用でナットスロットの微調整。
牛骨のスラブ材からナットを作成します。
フラットファイルで幅ピッタリに仕上げていきます。
ナットスロットにピッタリ収まるように成形した後おおまかなサイズにカットしていきます。
ここで軽く磨いておきます。
オリジナルナットから6弦と1弦のポイントを書き写します。
専用ゲージを使用して正確な弦間隔をはじき出します。
弦溝を切っていきます。荒く削った後、弦を張って弦高の微調整をして仕上げます。
ABR-1ブリッジの台座がボディにフィットしていませんのでピッタリに仕上げていきます。
専用ツールを使用してブリッジ台座の底辺を加工します。ここがフィットすると弦振動のボディへの伝達がUPします。
オクターブ調整を終えたらバネと駒をマニキュアで固めます。除光液があればすぐに取れるのでビビリ解消の簡単アイデアです。
指板にレモンオイルを与えて保湿します。
調整後の弦高は少し上げて6弦12フレット上で約2.5mm。
同じく1弦側の弦高は12フレット上で約2.2mm。
すべての微調整を終えて完了です。ビビリや共鳴も解消されストレス無く弾ける状態にセットアップ出来ました。