Ecole Guitare E300 ペグ修正・ナット&サドル弦高調整

DSCF6494

日本製のクラシックギターエコールのE300です。小平楽器製造で70年代頃のモノだと思われます。クラシックギターは比較的、弦高が高いアクションの物が多いですね。弾き易いように弦高を下げて欲しいとのご依頼です。ペグも交換の依頼でしたが不具合修正で可能なようですのでそちらも合わせてリペアに取り掛かります。

DSCF6500

まずはペグ修正から。取付ネジ穴が拡がってしまいプレートは浮いてしまっています。どうにかチューニングを安定させようとしたのでしょうか、なぜかペグポストに瞬間接着剤が塗られています。

DSCF6501

プレートごとヘッドから取り外す為にポストの接着剤を崩し取ります。

DSCF6505

元の取り付け穴を一度、タイトボンドと棒材で埋めてしまいましょう。

DSCF6506

バラしてクリーニングします。

DSCF6507

ポスト支柱の遊びを調整します。

DSCF6508

グリスアップしておきましょう。

DSCF6509

接着乾燥後にヘッドの埋木をならします。

DSCF6511

新しいビス穴のポイントにケガキを入れます。

DSCF6512

ドリルは深さを計測しておきます。

DSCF6513

ドリルで適切な深さで穴あけをしてからプレートを取付します。

DSCF6526

ペグプレートは適切に取付完了しました。

DSCF6499

さて現状の弦高は6弦12フレット上で約4.25mm。高い状態ですね。

DSCF6497

同じく1弦側の弦高は12フレット上で約3.75mm。

DSCF6495

サドルは高さが残っており、まだまだ弦高は下げれそうです。

DSCF6514

長年のノウハウから弦高下げの分を算出してサドルの底辺を削り取っていきます。

DSCF6515

サドル底辺の加工です。数種類のヤスリでサドルの底辺を削りフラットに仕上げます。

DSCF6522

サドルの弦高調整完了です。テンションもしっかり稼ぐ事が出来ています。

DSCF6518

3フレットを押さえて1フレット上にできる隙間ギリギリまでナットの弦高調整をします。

DSCF6519

ストリングリフターで弦を逃がしながら弦溝角度調整しながら弦高を下げます。

DSCF6520

少し仕上げが荒かったので磨きましょう。

DSCF6521

微調整を繰り返してナット作業も完了です。

DSCF6517

調整後の弦高は6弦12F上で約3.0mm。

DSCF6516

1弦12Fの弦高は約2.5mmで調整。

DSCF6523

全体をチェックしてリペア完了です。低いアクションに調整したので運指も楽になりストレス無く弾けるようになりました。