TAYLOR Baby Taylor Mahogany BT2 オフセットサドル作成・ブレース接着・ヘッドつき板修正
3/4サイズのボディがかわいいベビー・テイラーBT2です。ブレース剥れ修正と音質向上を狙ってサドル材をヴィンテージボーン(牛骨)で作成交換、つき板の補修のリペア依頼となりました。
ブレースの剥れ箇所のチェック。
マスキングテープをパレットにしてタイトボンドを置いていきパレットナイフで隙間にすり込んでいきます。
ブレーシングのクランプ作業。このまま24時間固着を待ちます。
ヘッドつき板が剥れていました。このギターはつき板がプラ板製で出来ています。ヘッドに直接ブラックで着色されていましたので色剥げ部分にブラックを塗っていきます。
接着剤を塗布します。
クランプ作業。
ヘッドの補修完了です。
オリジナルのサドル材は人工素材のタイプ。音質向上を図る為にヴィンテージボーン(牛骨)スラブ材からサドルを作成していきます。
フラットファイルで溝ピッタリになるように幅の微調整をします。
スロットピッタリのサドルが出来ました。
ここでフィンガーボードのラジアルを計測しておきます。
イントネーターを使ってオクターブチューニングの位置を計測します。
ルーターでおおまかにカット。
フィンガーボードと同じRでサドルトップを仕上げます。
計測したオクターブ補正位置をサドル材に書き写し、各弦ごとにサドルの頂点を削りだしてオフセットサドルを作成します。
オクターブの調整が出来ましたら磨いていきます。
弦高はサドル底辺の加工で微調整します。長年のノウハウから弦高下げの分を算出してサドルの底辺を削り取っていきます。
オフセットサドル(オクターブチューニング補正サドル)の完成です。
最終的に弦高は6弦12F上で約2.5mm。
同じく1弦側の弦高は12フレット上で約2.0mm。
全体をチェックしてリペア完了です。マホガニートップボディのギターはサスティンが少ないのですがサドル材変更でレスポンスも良くなりサスティンも伸びました。ブルージーなかわいいギター。どこにでも持って行きたくなりますね。