Yamaha DW-4 TBS ブリッジ剥れ再接着

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ヤマハのエントリーモデルDW-4です。一度ブリッジが剥れて修正したとの事ですが修正できておりません。剥がして再接着することになりました。

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別角度の剥れ部分。

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割れを防ぐためブリッジを剥がす前に数日かけてブリッジに水分を与えておきます。

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それではブリッジを剥がしましょう。ラバーヒーターで熱を加え接着剤を溶かしていきます。

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ブリッジを取り外しました。このギターはトップ合板です。前回の不具合修正からか造りの問題か合板は剥れ易い状態です。また塗装も剥がさずに接着されていました。遅かれ早かれブリッジは剥れていたでしょう。このままブリッジを貼っていもすぐに不具合が出るのでボルトオンブリッジにすることにしました。

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まずは合板の修正から。

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ブリッジ裏に残る接着剤を除去していきます。

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キレイにサンディングします。

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仮置きしてブリッジ外周をマーキングします。

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マーキングの内側に残る塗装を剥離材で除去します。

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ブリッジマウントの用意が出来ました。

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アコースティックギターは経年劣化でブリッジが盛り上がってきます。その盛り上がりに合わせてブリッジ底辺を加工していきます。

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仮置きします。トップの隆起通りのカットでピッタリあっています。

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ボルトオンの穴を開けていきましょう。

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ボール盤で加工していきます。

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このように加工しました。

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皿ビスがマウントできるように面取りしていきます。

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ブリッジ用意が出来ました。

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リキッドハイドグルーを湯煎して60℃まで温めます。

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接着面も温めておきます。たっぷりと液体膠を塗って接着します。

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クランプすると接着剤がどんどんはみ出してきますので乾く前にキレイに除去して固着まで72時間待ちます。

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ピン穴に残る接着剤を除去。

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ボルト穴を開けていきます。

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このようにボルトオンマウントしていきます。

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ホワイトパールでボルトを隠します。

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接着にはエポキシ系を使用します。

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パールをマウントして固着を待ちます。

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隙間にエボニーパテを充填します。

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ブリッジとツライチになるようサンディングしていきます。

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スクレーパーで削ぎ落とし。

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ペーパーで仕上げます。

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一度仕上げましたがブリッジ真ん中あたりの合板に不具合が出てきましたのでもう一度修正してからやり直しました。その際センターにもボルトを入れることにしました。

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コストパフォーマンスに優れた個体の多くはエボニーに見えるようにローズ系の材を黒く着色しています。同じ工程を施して最終的にブリッジに着色していきます。

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ブリッジ修正の図。

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写真は2ボルト時のモノですが3ボルトにして強度も増したようです。合板ですがボリュームも大きくジャキっと鳴るギターでした。